非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1とする民法の規定/本決定の概要2

ginkouhoumu

相続の取扱いは金融法務の重要な一角を占め、多数の判例や先例が集積されているが、金融取引や家族関係の変化等を背景に新たな問題も生じてきている。

このような中、注目すべき裁判例がいくつか示されており、金融取引と関連の深いものも見受けられるため、ここにまとめて採り上げてみたい。

判例1:非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1とする民法の規定が違憲とされた事例(最大決平成25・9・4金融・商事判例1425号18頁)

2-2.本決定の概要

本決定は、最高裁の従前の判決・決定の判断を変更するものではないが、本件規定は「本決定の先例としての事実上の拘束性により、上記当時(平成13年7月)以降は無効である」が、「既に行われた遺産の分割等の効力にも影響し、いわば解決済みの事案にも効果が及ぶとすることは、著しく法的安定性を害する」から、「既に関係者間において裁判、合意等により確定的なものとなったといえる法律関係までをも現時点で覆すことは相当ではないが、関係者間の法律関係がそのような段階に至っていない事案であれば、本決定により違憲無効とされた本件規定の適用を排除した上で法律関係を確定的なものとするのが相当である」。

そして、可分債権または可分債務については、「相続の開始により直ちに本件規定の定める相続分割合による分割がされたものとして法律関係が確定的なものとなったとみることは相当ではなく、その後の関係者間での裁判の終局、明示又は黙示の同意の成立等により上記規定を改めて適用する必要がない状態となったといえる場合に初めて、法律関係が確定的なものとなったとみるのが相当である」

2015年11月24日