非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1とする民法の規定/本決定の概要1

ginkouhoumu

相続の取扱いは金融法務の重要な一角を占め、多数の判例や先例が集積されているが、金融取引や家族関係の変化等を背景に新たな問題も生じてきている。

このような中、注目すべき裁判例がいくつか示されており、金融取引と関連の深いものも見受けられるため、ここにまとめて採り上げてみたい。

判例1:非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1とする民法の規定が違憲とされた事例(最大決平成25・9・4金融・商事判例1425号18頁)

2-1.本決定の概要

昭和22年民法改正時から現在に至るまでの間の社会の動向、我が国における家族形態の多様化やこれに伴う国民の意識の変化・・・(略)・・・を総合的に考察すれば、家族という共同体の中における個人の尊重がより明確に認識されてきたことは明らか」であり、「父母が婚姻関係になかったという、子にとっては自ら選択ないし修正する余地のない事柄を理由としてその子に不利益を及ぼすことは許されず、子を個人として尊重し、その権利を保障すべきであるという考えが確立されてきている」ことから、「遅くとも相続が開始した平成13年7月当時においては、立法府の裁量権を考慮しても、嫡出子と嫡出でない子の法定相続分を区別する合理的な動機は失われ」、本件規定は、憲法14条1項に違反していた。

2015年10月27日