推定相続人が遺言者の死亡以前に死亡した事例/本判決の概要

ginkouhoumu

相続の取扱いは金融法務の重要な一角を占め、多数の判例や先例が集積されているが、金融取引や家族関係の変化等を背景に新たな問題も生じてきている。

このような中、注目すべき裁判例がいくつか示されており、金融取引と関連の深いものも見受けられるため、ここにまとめて採り上げてみたい。

判例3:「相続させる」旨の遺言により遺産を相続させるものとされた推定相続人が遺言者の死亡以前に死亡した場合、特段の事情がなければ遺言は失効するとされた事例(最判平成23・2・22金融・商事判例1366号21頁)

2.本判決の概要

相続させる旨の遺言は、当該遺言により遺産を相続させるものとされた推定相続人が遺言者の死亡以前に死亡した場合には、当該「相続させる」旨の遺言に係る条項と遺言書の他の記載との関係、遺言書作成当時の事情及び遺言者の置かれていた状況などから、遺言者が、上記の場合には、当該推定相続人の代襲者その他の者に遺産を相続させる旨の意思を有していたとみるべき特段の事情のない限り、その効力を生ずることはない。

2016年6月28日