投資信託に関する実務/相続人全員による解約

ginkouhoumu

相続開始後に、相続人全員の合意により投資信託受益権が解約された場合、解約金返還請求権の帰属も問題となり得る。

遺産分割は、分割時に存在する財産を対象とすることが通説・判例とされている。

相続開始時に存在していた共有遺産がその後に消滅した場合は、遺産分割の趣旨からは代わりとなった財産についてはその性質が可分債権であっても、もとの遺産と同じ取り扱いとすべきであるとし、あるいは物上代位の類推適用により、遺産分割の対象とすべきであるとする説が有力であるが、判例は、共同相続人が全員の合意によって遺産分割前に遺産を構成する特定不動産を第三者に売却したときは、その不動産は遺産分割の対象から逸出し、各相続人は第三者に対し持分に応じた代金債権を取得し、これを個々に請求することができる(最判昭和52・9・19民集30巻2号110頁)とされていることから、解約金については可分債権として取り扱われるとされている。

2015年6月20日