払戻請求が遺言執行者の職務権限に含まれるとされた事例/事案の概要

ginkouhoumu

遺産である預金債権を特定の相続人に相続させる旨の遺言がされた場合に、払戻請求が遺言執行者の職務権限に含まれるとされた事例(東京地判平成24・1・25金融・商事判例1400号54頁。確定)

1.事案の概要

Y銀行の預金取引先Aは、平成22年5月1日および同月10日付けでAの保有する金融資産について、妻Jとの間の子Bに5分の1、妻以外の女性Eとの間の子C、Dに各5分の2の割合で相続させること、前記CおよびDを認知すること、Xを遺言執行者に指定することを記載した自筆証書遺言2通を作成した。

Aは、平成23年4月11日に死亡し、B、C、D、のほか、妻J、離婚した前妻Fとの間の子GとHが相続人となったが、GとHは相続を放棄した。

遺言執行者に就任したXは、Y銀行に対し相続預金の払戻請求を行ったが、Y銀行が相続人の自署押印を要求し払戻しに応じなかったため、XはY銀行に対し払戻しおよび払戻拒絶の不法行為に基づく損害賠償を求める訴えを提起した。

2016年8月23日