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はじめに

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ginkouhoumu

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2014年7月3日

払戻請求が遺言執行者の職務権限に含まれるとされた事例/本判決の概要(2)

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ginkouhoumu

遺産である預金債権を特定の相続人に相続させる旨の遺言がされた場合に、払戻請求が遺言執行者の職務権限に含まれるとされた事例(東京地判平成24・1・25金融・商事判例1400号54頁。確定)

2.本判決の概要(2)

預金債権についての相続させる遺言に係る遺言執行者から預金払戻請求を受けた場合に、相続届に相続人の全部又は一部の署名捺印がされなければそれに応じないとの金融機関の対応が、債務不履行と評価されることがあり得るとしても、それに留まらず、直ちに不法行為としての違法性を有するものと認めることはできない(判旨ⅱ)

2016年10月25日

払戻請求が遺言執行者の職務権限に含まれるとされた事例/本判決の概要(1)

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遺産である預金債権を特定の相続人に相続させる旨の遺言がされた場合に、払戻請求が遺言執行者の職務権限に含まれるとされた事例(東京地判平成24・1・25金融・商事判例1400号54頁。確定)

2.本判決の概要(1)

相続させる遺言においても、遺言の内容に応じて、「遺言の執行に必要な行為」であるか否かの観点から遺言執行者の職務権限について検討する必要があり、金融機関においては、遺言書がある場合の受益相続人からの預貯金の払戻請求に対しては、相続人全員の承諾等を証する書面や印鑑証明書の提出を求める取扱いを原則としているところも少なくないことから、相続人全員の協力が得られなければ円滑な遺言の実現が妨げられることになりかねない。

とすれば、かかる遺言の場合の預貯金債権の払戻しも遺言の執行に必要な行為に当たり、遺言執行者の職務権限に属すると解するのが相当である(判旨ⅰ)

2016年9月27日

払戻請求が遺言執行者の職務権限に含まれるとされた事例/事案の概要

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遺産である預金債権を特定の相続人に相続させる旨の遺言がされた場合に、払戻請求が遺言執行者の職務権限に含まれるとされた事例(東京地判平成24・1・25金融・商事判例1400号54頁。確定)

1.事案の概要

Y銀行の預金取引先Aは、平成22年5月1日および同月10日付けでAの保有する金融資産について、妻Jとの間の子Bに5分の1、妻以外の女性Eとの間の子C、Dに各5分の2の割合で相続させること、前記CおよびDを認知すること、Xを遺言執行者に指定することを記載した自筆証書遺言2通を作成した。

Aは、平成23年4月11日に死亡し、B、C、D、のほか、妻J、離婚した前妻Fとの間の子GとHが相続人となったが、GとHは相続を放棄した。

遺言執行者に就任したXは、Y銀行に対し相続預金の払戻請求を行ったが、Y銀行が相続人の自署押印を要求し払戻しに応じなかったため、XはY銀行に対し払戻しおよび払戻拒絶の不法行為に基づく損害賠償を求める訴えを提起した。

2016年8月23日

推定相続人が遺言者の死亡以前に死亡した事例/実務への指針

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ginkouhoumu

相続の取扱いは金融法務の重要な一角を占め、多数の判例や先例が集積されているが、金融取引や家族関係の変化等を背景に新たな問題も生じてきている。

このような中、注目すべき裁判例がいくつか示されており、金融取引と関連の深いものも見受けられるため、ここにまとめて採り上げてみたい。

判例3:「相続させる」旨の遺言により遺産を相続させるものとされた推定相続人が遺言者の死亡以前に死亡した場合、特段の事情がなければ遺言は失効するとされた事例(最判平成23・2・22金融・商事判例1366号21頁)

3.実務への指針

いわゆる「相続させる」旨の遺言がなされた場合、遺贈とすべき特段の事情がなければ当該遺産を当該相続人をして単独で相続させる遺産分割の方法が指定されたものと解すべきであり、その場合には、特段の事情のない限り何らの行為を要せず当該遺産は被相続人死亡時に直ちに相続により承継される(最判平成3・4・19金融・商事判例871号3頁。以下、「平成3年判決」という)。

この当該財産を相続すべき推定相続人が先に死亡した場合、遺贈(民法994条1項)と同様に遺言は効力を失うのか、代襲相続(同法887条2項)のように死亡した推定相続人の相続人に効力が及ぶのかについて、学説や判例は分かれていた。

本判決は、遺言者の意思解釈として、「相続させる」旨の遺言をした遺言者は、通常、遺言時における特定の推定相続人に当該資産を取得させる意思を有するにとどまると解して、前記の場合、原則として無効となると判示した。

もっとも、遺言に、推定相続人の相続人等に遺産を相続させる旨を明示することは可能で、明示されていなくても「特段の事情」があれば、その者に効力が及ぶことになる。

銀行としては、「特段の事情」を判断することは困難な場合が多いと思われ、遺言者の意思等が明確であるか当事者の同意を得た場合を除き、遺言が有効な場合と無効な場合を比較したうえで最小限の払戻しに応じるなど、慎重な対応をせざるを得ないであろう。

2016年7月26日

推定相続人が遺言者の死亡以前に死亡した事例/本判決の概要

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相続の取扱いは金融法務の重要な一角を占め、多数の判例や先例が集積されているが、金融取引や家族関係の変化等を背景に新たな問題も生じてきている。

このような中、注目すべき裁判例がいくつか示されており、金融取引と関連の深いものも見受けられるため、ここにまとめて採り上げてみたい。

判例3:「相続させる」旨の遺言により遺産を相続させるものとされた推定相続人が遺言者の死亡以前に死亡した場合、特段の事情がなければ遺言は失効するとされた事例(最判平成23・2・22金融・商事判例1366号21頁)

2.本判決の概要

相続させる旨の遺言は、当該遺言により遺産を相続させるものとされた推定相続人が遺言者の死亡以前に死亡した場合には、当該「相続させる」旨の遺言に係る条項と遺言書の他の記載との関係、遺言書作成当時の事情及び遺言者の置かれていた状況などから、遺言者が、上記の場合には、当該推定相続人の代襲者その他の者に遺産を相続させる旨の意思を有していたとみるべき特段の事情のない限り、その効力を生ずることはない。

2016年6月28日